TDK の GBDriver GS1 という SSD を中古で入手したのだが、この S.M.A.R.T. 情報についてのメモ。
TL;DR
- 使用時間や電源投入回数は『生の値 * 256 + 最悪値 = 実際の値』
- 総書込量は 64 項目で『(生の値 * 256 + 最悪値) * 50MB = 総書込量』
詳細
まず S.M.A.R.T. 情報の項目自体かなり少ない。
ID | 項目名 |
---|---|
09 | 使用時間 |
0C | 電源投入回数 |
64 | ベンダ固有 |
AB | ベンダ固有 |
AC | ベンダ固有 |
AE | ベンダ固有 |
B8 | エンドツーエンドエラー |
C7 | UltraDMS CRC エラー数 |
FB | ベンダ固有 |
FC | ベンダ固有 |
といった具合。項目名は CrystalDiskInfo (8.16.4) による。
また、CrystalDiskInfo で表示される電源投入回数が増えない。
絶対増えないわけではないのだが、生の値の扱いが普通ではなく、次の式による。
生の値 * 256 + 最悪値 = 実際の数
そのため電源投入256回で CrystalDiskInfo での表示が1増えることになる。 使用時間も同様と考えられるので、256時間で生の値が1増えるはずだ。1時間で最悪値が1増えることは確認した。
総書込量は S.M.A.R.T. の項目としては存在しないが、64 項目で近い値が得られるようだ。
数分程度での検証だが、約 50MB の書込で 64 項目の最悪値が1増加し、最悪値が256に達すると生の値が1増加し最悪値が0になることを確認した。
(生の値 * 256 + 最悪値) * 50MB = 総書込量
なお CrystalDiskInfo を使う場合、生の値は16進法、最悪値は10進法の表示であることに留意。
この SSD のシリーズは SLC、pSLC、MLC とバリエーションがあるが、私が入手した個体がどれなのか知る術は今のところ見つけられていない。